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■本文
香の歴史
  • 仏教伝来と香木の漂着
  • 平安貴族と香り
  • 平安京遷都
  • 薫物から香木へ
  • 香道の隆盛
  • 現代の香り

平安貴族と香り

平安時代は宗教とは切り離された趣味としての香りが花開いた時代でした。
薫物が全盛期ではありましたが、端午の節句に薬玉(中に調合香を入れた球状のもの)が贈答に使われたり、訶梨勒(訶子・・・訶梨勒を模った袋に訶子を入れたもの)を魔よけに使うなど、室内用香り袋の原形となるものも生まれました。
香り文化はこの時代に大きく飛躍し、次の時代へ進展していくことになります。

平安時代

794 平安京遷都 公家社会の始まり

教養としての香り

奈良時代に伝わった煉香は平安時代には薫物として発展し、平安貴族たちの間で流行しました。彼らは香原料を自ら調合し、自分だけの香りを創りだしていました。薫物を部屋や衣裳に焚き込め、姿を見ずともその香りで誰か識別できたとも言われています。
薫物の調合法は各家、各人の秘伝とされ、同時に社交的な教養の一つでもありました。

 

六種の薫物

貴族の間で普及した薫物はやがて六種の大きな主題に分類され、その下で私的な副題を設定するようになります。
黒方・梅花・荷葉・菊花・落葉・侍従の六種を基本とし(六種の薫物)、主題は同じでもそれぞれの香りの背景や趣きなど、調合する人によって設定が変わるため、香りも各人により異なっていました。

 

薫物合せの流行

薫物を作るうちにお互いが香りを披露するようになり、それは薫物合せへと進展していきます。これは薫物の香りだけでなく香りの背景までも総合的に優劣を判じるもので、貴族たちの間でさかんに行われていました。その様子は源氏物語「梅枝巻」にも描かれています。